知識ゼロから始める不動産投資 新耐震基準と旧耐震基準
こんにちは人生お役立ちブログの寺前です。
今回は新耐震基準と旧耐震基準のお話しです。
【新耐震基準と旧耐震基準】
新耐震基準、旧耐震基準という言葉をご存知ですか?
大型の地震がある度にメディアで取り上げられるため「名前くらい知っているよ」とい
う方も多いかと思います。
この耐震基準は不動産投資を検討する上で判断基準の1つとなるため「知らない」とい
う方は是非この機会に覚えてくださいね。
【耐震基準って何?】
耐震基準とは、建築物や土木構造物を設計する際に、それらの構造物が最低限度の耐震
能力を持っていることを保証し、建築を許可する基準である。Wikipedia参照
簡単に言うと国が定めた建物が地震に耐える能力基準のことです。建設会社さんが建物
を建てる際、「こんな建物を建てますけど許可をもらえますか?」というお伺いを行政
に出します。(このお伺いの事を建築確認申請と呼びます)。このお伺いに対して行政側
が許可を出す、出さない、の判断基準としているのがこの耐震基準です。
【厳しくなる耐震基準】
この耐震基準は定期的に見直されており、徐々に厳しくなってきています。
同じ規格の建物であれば旧耐震よりも新耐震基準に適合している建物の方がより厳しい
基準をクリアしているため、地震に対する能力が高い事になります。
【旧耐震と新耐震はどこで分かれるか】
旧耐震基準から新耐震基準に変わったのは1981年6月1日です。勿論1981年以降も定期
的に耐震基準は見直されているため、1981年以降の建物=最新の耐震基準という訳では
ありませんが、一般的に旧耐震、新耐震といえばこの1981年6月1日以降かどうかの事を
指します。
【投資をするならもう少し詳しく】
1981年6月1日以降は新耐震基準です。
では1981年6月2日に完成(竣工)した建物は新耐震基準かと言うと実はそうではありませ
ん。
この【1981年6月1日】という日付は建物が完成(竣工)した日ではないのです。
ではいつなのか。正しくは【行政が建築確認申請を受理した日】です。つまり「こんな
建物を建てますが許可をもらえますか?」という紙に行政がOKのハンコを押した日を
さします。このOKを出した日が1981年6月1日以後かどうかが旧耐震基準と新耐震基準
の分け目となるのです。
【細かいけれど重要なこと】
たま~にですが、この辺りをよく知らない不動産屋さんもいます。そういった方は「こ
の建物は1981年の7月に建った(竣工した)ので新耐震基準ですよ~」と言ったりしま
す。この言葉は本当でしょうか。
物にもよりますが、建物の建築には数カ月かかるものもあります。この不動産屋さんが
言う1981年7月に建った建物が建設に3ヵ月かかったとします。すると建物を建てる申請
(建築確認申請)が出されたのは少なくとも1981年4月以前(7月-3ヶ月)という事になりま
す。新耐震基準は1981年6月1日以降に申請が出されている必要があるため、この建物は
本当は旧耐震基準であることが分かります。
不動産は高額な買い物です。新耐震基準の建物だと思って買ったら本当は旧耐震だっ
た。というのは笑えない話です。
【まとめ】
今回は旧耐震基準と新耐震基準についてお話しました。
この旧耐震と新耐震を分ける基準は分かりにくい部分もありますが、地震大国と呼ばれ
る日本で不動産投資をするなら重要な部分ですのでこの機会に是非覚えてください。
因みに旧耐震基準の物件はダメなのか?と思われる方も多いですが、一概にそうとも限
りません。先の大地震でも倒壊しなかった旧耐震の建物はたくさんあります。
倒壊しなかった理由は建物の構造や地盤の固さなどがありますが、この辺りについては
また追々お話できればと思います。
寺前