知識ゼロから始める不動産投資 利回り計算でよくある誤解
こんにちは人生お役立ちブログの寺前です。
前回利回りには【表面利回り】と【実質利回り】の2種類あるというお話をしました。
記事を書いた後、知人と夕食をしていたところ「表面利回りと実質利回りってたった数
パーセントしか変わらないんだな、、、」という言葉が出ました。
これはマズいな、と思ったため今回は利回りについてよくある誤解のお話をします。
【表面利回りと実質利回りの%差】
前回説明した通り表面利回りと実質利回りは%に差が出ます。
理由は表面利回りと異なり実質利回りには【年間諸経費】と【年間諸費用】が式に加わ
るためです。復習ですが、計算式は以下の通りです。
表面利回り=年間家賃収入÷物件価格×100
実質利回り=(年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸費用)×100
【差はどの程度か】
表面利回りと実質利回りの%差はケースバイケースです。が、実質利回りが表面利回り
を上回ることはありません。前回の事例を引用します。
物件価格3000万、年間家賃収入300万、年間諸経費60万、購入時の諸費用300万の場合
表面利回り⇒300万÷3000万×100=10%
実質利回り⇒(300万-60万)÷(3000万+300万)=7.27%
この場合表面利回りと実質利回りの差は2.73%ですね。
【よくある誤解】
上記の2.73%という数字を聞いて次の様に考える方がいます。
「利回り差が2.73%なんだろ?年間家賃収入が300万だから、300万の2.73%分が差額に
なるわけだ⇒300万×0.0273=81,900円/年の差か、300万も入るんだから大して変わらな
いな、、、」という感じです。
これ、完全に間違いです。
【何に対する利回りだったか】
利回りは何に対する%でしたでしょうか。【年間の家賃収入】ですか?違います。
【物件価格】に対する利回りです。上記の例で計算すると
物件価格3,000万×0.0273=819,000円/年になります。8万と80万、1桁変わります。
「大して変わらない、、」ということは決してないです。致命的に違います。
【だから利回りが大切】
利回りが数%変わると数十万、数百万の数字が変わります。
慣れないうちは数%の差が実際どの程度の金額差になるのか感覚的に分かりにくいで
す。ですが、利回りは不動産投資計画を立てる上で非常に重要な指数です。計算式やそ
の数字の重要性をしっかりと認識し、よりよい投資計画を立ててくださいね!
【今回のまとめ】
※利回りとは物件価格に対する%であり、年間家賃収入に対する数字ではない。
寺前